審判の悩み arbiter's distress 2003 5 23
今は昔、こんなことを聞きました。
プロ野球の人気チームの試合で、主審をしていると、悩みがあったそうです。
超人気チームの打者が打席に立っている時に、弱小チームのピッチャーが投げたボールが、
ストライクか、ボールか、きわどいところの場合、そういう投球が続く場合、主審は悩んだらしい。
主審とて人の子、あまりに人気チームに、にらまれたくないし、
心配性の主審ならば、熱狂的なファンにビールでも、頭から、かけられやしないかと心配になる。
そこで、そういう、きわどい投球が続くと、判定に悩むことになる。
今は、そういうことはないとは思うが、ビデオで撮って、スローで再生してみると、
たまに気になる判定がある。
さて、会計士も悩む仕事と聞く。
職務に忠実に、決められたとおりに決算の仕事をすれば、悩みはないが、
これに、手心を加えるという仕事もあるので、
結局、余計な仕事を背負い込むことになり、悩むことになる。
しかしながら、これも会計士の杞憂に終わる場合もある。
なぜなら、投資家は投資家で、独自に判断するので、
会計士が、厳格に決算の仕事をしても、しなくても、
投資家は、特に関係なく、シビアに決算内容を判定するので、そんなに悩まなくてもよいと思う。
どのみち、投資家は、決算を見て、独自に、少し控えめな数字だとか、少し過大ではないかとか判断する。
私も、決算書やキャッシュフロー計算書を見ていて、たまに、すごい決算報告を見かけます。
まるで、会社が経費節約のために、会社の総務に作らせたような決算報告も、たまに見かけます。
いろいろと気苦労が絶えなくて気の毒に思えます。
今は昔、監査の仕事もしていました。
監査対象の法人に、決算書と業務報告書を提出してもらい、その内容を審査して、不明の場合、
帳簿類を提出してもらい、積み上げて、決算書と照合作業をしたことがあります。
これも、監査対象が、中小法人だからできたのでしょうが、
まれに、決算書を最初から作り直した方がいいと思える決算もありました。
いくら、いい会計ソフトを使っても、データを入力するのは人間の仕事ですからね。
時には、週末の時間が取れる時に、なるべく多くの会社の決算書に目を通すことも重要です。
今はたいてい、会社のホームページで、決算内容を公表しています。
決算書やキャッシュフロー計算書を見ていて、魔法の数字も発見されます。